前回まで「ChatGPT」に「介護職員の役割と業務内容」というテーマで記事を書いてもらいました。
前回までの詳しい流れはこちらの記事をご覧ください。
最初は「テーマが大きすぎる」ために、出力が途中で止まってしまうという問題が起こり、「テーマを分割してあげる」ことで解決しました。
次に残っているのが「ChatGPT」の書くことに間違いが多いという問題です。
今回はそれを解決するChat GPTの機能にチャレンジしていきたいと思います。
どうなるでしょうか?
今回のチャレンジ
今回試す方法は「ChatGPT自身に間違いを発見させる」というものです。
非常に単純でしょう?^^
ただ、そのまま指示を出しても意味がありません。
「介護保険制度」などについて、信頼できる情報を元に正しいかを判断させる必要があるからです。
そこで有料版の「ChatGPT」で利用できる「インターネットを検索できる」という機能を今回試してみました。
「インターネットを検索した情報を元に記事の内容が正しいかを確認する」という指示を出してみました。
これは失敗しました^^;
まったく正しい情報を出力してくれませんでした。
考えてみると「インターネットにある情報そのものが正しいとは限らない」ということが原因なのでしょう。
そこで「厚生労働省や行政のホームページなどの信頼がおける情報を元にして」という条件を付け加えてみました。
その指示を受けてChatGPTが出力したのが下記の記事です。
前回の記事の間違っているところ(1回目)
こんにちは。
この文章は、介護職の業務や役割、やりがいについて説明しているものですが、内容には正しいものも間違っているものもあります。
厚生労働省や行政のホームページを参考にして、内容をチェックしてみました。
以下に、正しいものと間違っているものを示します。
【正しいもの】
- 介護職の業務内容は、大きく分けて「身体介助」と「生活援助」の2種類になるということ12
- 介護職には、介護士や介護福祉士などのさまざまな役割や資格があるということ123
- 介護職には、利用者や家族からの感謝や目標達成への喜び、チームワークの充実感などの多くのやりがいがあるということ4
【間違っているもの】
- 介護福祉士は国家資格であり、介護職の最高峰とされる資格であるということ
これは間違っています。
介護福祉士は国家資格ですが、介護職の最高峰とされる資格ではありません。
介護職には、さらに高度な資格や役割があります。
例えば、社会福祉士やケアマネージャーなどです56。 - ケアマネージャーは国家資格であり、ケアプラン作成の専門家として認められる資格であるということ
これも間違っています。
ケアマネージャーは国家資格ではありません。
ケアマネージャーは、厚生労働大臣が認定する資格です 。 - 初任者研修は介護士として働くための最低限の資格であるということ
これも間違っています。
初任者研修は、介護保険法に基づくサービスを提供するために必要な基礎的な知識や技能を身につけるための研修ですが、必ずしも必須ではありません 。
ただし、初任者研修を受けた方が、就職や給与などに有利になる場合があります。
以上が、文章の内容をチェックした結果です。参考になれば幸いです。
1: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000056430.html
2: https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_02977.html
3: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000056431.html
4: https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_02978.html
5: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000056432.html
6: https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_02979.html : https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000056433.html : https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_02980.html : https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000056434.html : https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_02981.html
以上のように文章をチェックをしてきてくれました!
文章の後の「1」、「2」などの細かい数字は、下のサイトを参照したということを示してくれています!
最初は「うまく行った!」と喜びましたが、一番間違いの多かった「介護の資格」については間違いがチェックできているものの「介護職の役割」について見落としがあることに気がつきました^^;
これは、「文章全体をチェックしろ」という指示がAIにとって複雑だったんだろうと推測しました。
今度は、介護職の役割の部分だけを抜粋して「この記事が正しいかを確認する」という指示を出してみました。
前回の記事の間違っているところ(1回目)
文章の内容はほとんど正しいですが、いくつかの点で誤りや不正確さがあります。
以下にそれらを指摘します。
- 介護士という職種は存在しません。
介護職員という呼び方が正しいです。
介護職員には、介護福祉士や介護職員初任者研修(ヘルパー2級)などの資格を持つ人も含まれます1。 - ケアマネージャーは、在宅だけでなく施設でも働くことができます。
施設入所者のケアプランを作成する場合もあります2。 - 生活相談員は、施設だけでなく在宅でも働くことができます。
訪問介護事業所や地域包括支援センターなどで、利用者や家族の相談に応じる場合もあります3。 - サービス提供責任者は、施設だけでなく在宅でも働くことができます。
訪問介護事業所や居宅介護支援事業所などで、サービスの提供や管理を行う場合もあります。
以上のように、介護職にはさまざまな役割がありますが、それぞれに一様な働き方や資格があるわけではありません。
介護の現場では、利用者のニーズに応じて柔軟に対応することが求められます。
また、法律や制度の変更にも常に注意する必要があります。
介護職に興味がある方は、信頼できる情報源を参考にして、自分に合った資格や職種を探してみてください。
参考文献:
1: 介護職とは?必要な資格・なれる職種を一覧で解説
2: ケアマネージャーとは?仕事内容から受験資格、就職先を解説
3: 生活相談員とは?仕事内容から受験資格、就職先を解説
4: サービス提供責任者とは?仕事内容から受験資格、就職先を解説
やっとChatGPTで内容的に正しい文章を出力することに成功しました!
流れとしては、
①ChatGPTに記事を書かせる
②ChatGPTに「政府や行政などの信頼できる情報を元に」という条件を付け加えて、記事の正確性を自己チェックさせる
③その際に、記事全体のチェックではなく、段落ごとに分割してチェックさせる
実際にやってみると、結構面倒です^^;
「AIに簡単な指示だけ出す」という方法では、現在では精度がとても低いです。
こうやって、「どうやったらAIを上手く働かせることができるか?」を考えて、その順番に指示を出すこと。
これは、「人間に対するマネジメントやコミュニケーション」と変わらない発想が必要なんですね。
改めて「革新を産むのはコミュニケーション」という想いを強くしました。
それではまた次回!
もし、「こんなテーマでAIと吉田貴宏に対話してもらいたい!」という要望がありましたら、アメブロのコメントの方にぜひご記入ください。